June 2010
     

  「雨」AME  
 


 
 
 先月、京都へ行って来ました。

 七月にNHKで放送予定のドキュメンタリ-番組撮影現場の陣中見舞いでした。私が訪れたのはロケ先の泉湧寺とその中にある雲龍院。雲龍院の中の「迷いの窓」「悟りの窓」は素晴らしく・・「日本の美」、ことのほか、静寂の中で見いだす美しさを体感させて頂きました。
 陣中見舞いの翌日は、久しぶりの京都を散策しようと朝から出かけて行ったのですが・・雲行きがみるみる怪しくなり「雨」が降り始めました。実は私は大変な「雨女」です。旅すると必ず行く先々で雨が降る。天気予報では晴れなのに雨になってしまう。
 初めて一緒に旅する人たちにはそのことは内緒にしています。
 「誰なの、雨女は?」と声が上がっても黙ってる。
 今回もやはり雨が降ってしまった・・。バスで移動中、かなり強い雨となり、これからお寺巡りをするのにどうするの?・・
 ところが、一緒に行った友人は強力な「晴れ女」。すると、バスが目的地に着き、私たちが歩き始めると・・「狐の嫁入り」つまり、晴れているのに雨が降っている・・。私のパワ-と彼女のパワ-が競いあっていたのでしょうか?・・私は雨天両用の傘を持っていたのでそれを差しながら歩きました。相当に強い日差しだったので、まさしく雨天両用傘活躍の天候でした。
 私は雨女なので、何処に出かけて行ってもたいてい雨が降ります。でも、ある時、気づきました。出かけて行く先々に雨が降る・・・。雨は浄化します。つまり、私は浄化された場に行かせて頂いているのです。
 夏に諏訪大社を訪れた時は、到着寸前までどしゃ降りで、着いたらさっと上がり、境内に入った時には水蒸気が立ち上っていました。雨で浄化された荘厳な木々、空気の清々しさを体感させて頂きました。

 雨のお寺もまた美しい。春に松島の円通寺を訪れた時も雨でしたが、雨の中の庭木や花々が「生命」の輝きを放っていて、とても癒されました。
 普段、「雨だ・・。ああ、イヤだな」なんて思うことがあるかも知れません。でも、雨は大地を潤し、そのおかげで植物は育ち、そしてまた浄化してくれます。

 今月は「雨」の季節です。
 雨は大地を潤して行きます。
 大地に「潤い」は大切ですものね。
 そして、私たちの心にも「うるおい」は大切です。
 「お肌の潤い」ばかり気にして、「心のうるおい」を忘れていませんか?・・

 今月は「こころのうるおい」を大切にしてみましょう。
 こころがうるおうことって何だろう?
 自分のこころは何をするとうるおうか?
 お肌のパックをするように、たまには心にもやさしいパックをしてあげましょう。
 その「こころのうるおい」が、きっと肌のうるおいになって行くはず・・・。

 
 
  2010年6月   梶本恵美