September, 2011
     

  「心地」KOKOTI  
 
 
 

九月になりました。
 今日は台風の中でこのメッセ-ジを書いています。
 台風が直撃する地方の方々は大変ですが、雨も風も実は浄化してくれます。
 人間がもっと自然と調和して生きて行くことが出来ればいいですね。
 フィンランドではそういう生活を大切にしているそうです。

 昨年の夏、仙台の小学校で校長先生にお話を伺いました。その先生は教育の国際交流のお仕事をしておられたことがあり、フィンランドの子どもたちと日本の子どもたちとで何かワ-クショップを行った時のことを話して下さいました。(今から十年以上前のこと) 100年後の未来の都市を創ってみよう・・という課題で、子どもたちがグル-プで自由自在に街を創りました。日本の子どもたちは未来都市的なものを創った。ところが、フィンランドの子どもたちは今の自分たちの生活と変わらない森や湖、自然が豊富にあり、街があり、家々があり、そして少し離れたところには別荘もある、そんな街を創ったのです。「100年たっても自分たちは今と変わらない暮らしをしている」という発想だったそうです。
 これは日本とフィンランドの違いですね。
 日本はどんどん変わって行く。自然を壊して、古い暮らしを壊して新しいものを築いて行く。そこに古きよきもの、自然との調和が組み込まれているならよいのですが。
 フィンランドの子どもの学力が高いのは、本当の「ゆとり教育」を実践しているから。 子どもたちは「机」の上ではなく暮らし、生きている全てから学んで行く。
 そのことに親が気づけるといいですね。


 
     
   今、大人になってみて思うのは、子どもの頃に「遊び」が上手な子は大人になって「生き方」が上手だし「仕事」も上手な気がします。机の上の勉強だけやって来た、点数をとることだけを一生懸命やって来た・・その中で「生き方」について学ぶことは何でしょう?・・・


 最近、出会った人、その人の悩みから気づいたこと。
 「腹が立つことばかりある」「生活に余裕がない」と言う人たち。

 腹が立つ・・のはそもそも自分の中に「怒り」があるから。
 嫌悪する出来事に出会うのは心に「嫌悪」があるから。
 余裕がない・・のは心に余裕がないから。

 自分自身を振り返ってもそう思いました。
 確かに心に余裕がないと生活、時間にも余裕がなくなる。
 イライラしていると、さらにイライラする出来事に出くわす。

 私たちは「心」にあるものを「現実」に現象化させて生きています。
 現実を変えたかったらまず自分の心の在り方を変える。

 優しくされたいなら、自分の心に「やさしさ」を。
 豊かにありたいなら、自分の心を「豊か」に。

 心のケアをしましょう。
 雑草は早めに抜き取る。
 土地を耕して、水をやり、栄養もあげる。
 そして、育ってほしいものの種を蒔きましょう。

「行動」することも大切ですが、それより大切なのは「心」の在り方。
 「心」のための時間をとってください。

 人生を変えたかったら、まず自分の「心」のケアから。
 こんなはずじゃない・・と思う人生を送っているとするなら、あなたの「心」に雑草が生い茂っているのでしょう。
 美しいもの、清らかなもの、純粋なもの、楽しいもので満たしてください。

 「心地よい」という言葉。
 心の地がよいのです。

 これから少しづつ涼しくなって行くでしょう。
 自分の「心」です。
 自分で大切にしてあげましょう。

 
 
  2011年9月   梶本恵美