今月のメッセージ
2019.02.19

2019年のメッセ-ジ・二月「出愛(であい)」

横谷峡、氷瀑

みなさま、こんにちは。

二月も半ばとなりました。

わたしは今、蓼科でこのメッセ-ジを書いています。

今年の蓼科は例年よりあたたかい。

ここ数日は夕方から薪スト-ブをつけなくても過ごせるほど。

とは言え、表は氷点下です。

 

1月26日に福島県白河町へ行って来ました。

戯曲アンネ・フランクの物語「つづく・・・」を白河で上演させて

頂くことになっていてそのご挨拶の旅でした。

白河にはアウシュビッツ平和記念館があり、そこを運営しておられる

NPO団体に主催して頂く。

そんなありがたいお話を頂いていたのです。

白河の夕景

平和記念館を訪れ、アンネの家から出た時

見たこともない空一面の夕焼け。

まるでアンネが迎えてくれているかのようでした。

 

「つづく・・・」は2014年に東京で初演。それから青森

高山とご再演をさせて頂いています。

わたしは1995年から平和への祈り・朗読劇というものを主宰し

テレビドラマの仕事の合間を縫って戯曲を書き、制作して来ました。

それは平和な世界であってほしいという思いから。

平和への祈りから書き「つづけ」て来ました。

 

アンネの家より

なので、アンネの物語のタイトルにもその思いをこめて

「つづく・・・」としました。

平和への祈りをつづけて行くという思い。

 

白河ではいろんな出逢いがあり、ご縁も頂きました。

旅って本当にたのしい・・・。

初めての出逢い。

でも、なぜかとても懐かしい思いがしたり・・・。

不思議ですね。

それはきっと、宇宙からプレゼントされた縁。

ご縁なんですね。

 

なので、二日間白河で過ごしたあと、仙台へ。

仙台にはわたしの友人の里織さんが住んでおられて

5年ぶりくらいの再会でした。

里織さんに車で色々案内して頂いて

訪れたワイナリ-がまたまた素晴らしい。

廃校となった支倉小学校の体育館を買い取られてワイナリ-にされています。

 

元支倉小学校・体育館

オ-ナ-の目黒さんはもともとはイタリアンレストランを経営されていました。

あの中田英寿さんがわざわざ目黒さんのお料理を食べるためだけに

仙台まで通われていたほど。

 

2011年の東日本大震災・・・。

目黒さんは私財2000万円を全て炊き出しに投じられたそうです。

そして、復興を迎えた時、思われた。

----レストランをやっていても一部の方にしか『食』を提供できない。

もっと多くの人々に『食』について役に立ちたい。

そうだ、ワイン」をやろう。

「ワイン」を作ればそこには「食」に関係する人々が集まる。

 

そこで、廃校となった小学校の体育館を買い取り、そこにワイナリ-を作ら

れ、ぶどう畑も持ち、ぶどうを育てている。

ワインはすべて昔ながらの手作りの手法。

あ、ワインではなく「うちのは葡萄酒ですけどね」とおっしゃってました。

 

礼奈さんと

その葡萄酒をテイスティングさせて頂きました。

実はテイスティングする直前に食べた辛味大根が多すぎて胃が痛かった。

ところが微発泡ワインを一口頂くとその痛みが消えてしまったのです。

すごいですね。

 

そのワイナリ-を任されておられる礼奈さんにチベット体操を伝授。

できれば、また仙台までチベット体操を伝えに来たいなと思いました。

 

「神様との約束」上映会 池川明先生

さて、楽しい仙台の旅。

なんと2月6日に再び、ヒョイっと仙台へ。

2月7日に里織さんが主催される映画「神様との約束」と池川明先生のお話会

に出席するため。

前から観たかった「神様との約束」をやっと観ることが出来た。

そして池川明先生にもやっと逢えました。

 

「胎内記憶」のこと。

わたしたちがこの世に生を受けることの意味。

わたしはうちのお孫ちゃんで「胎内記憶」については体験していました。

それでも、映画はもっともっと興味深いものでした。

まだご覧でない方には是非、お勧めです。

 

上映会で出逢った恵子さん。

なんだとても懐かしい・・・。

お話していると、不思議なシンクロがいくつかあり・・・。

翌日は、恵子さんが施設長を勤めておられる「うらやす」の見学へ。

実はこの「うらやす」では世界で初めてA.Iを介護の現場で使用したのです。

 

A.Iとわたし

津波で流された施設を再建された「うらやす」。

地域の医療、高齢者ケア、障害者ケアの複合施設。

広い一階のフロアは、災害時に地域の人々が避難出来る場所としても

考えられて設計されています。

壁が一切ない事務所。

自分たちが食べるものを誰がどのように作ってくれているかが見える

調理室。

 

「うらやす」の調理室

お年寄りの「看取り」までをちゃんとやりたいと思われ、クリニックから

「うらやす」を作られた森理事長さん、そして共に歩まれた恵子さん。

 

隅々まで「思いやり」「愛」「まごころ」がいっぱい。

利用される高齢者の方々、スタッフ、みなさんやわらかい笑顔。

ここにも「出愛」が溢れていました。

 

広いフロアで恵子さんと

今回の二度の旅で

わたしはいくつもの出愛を頂いた。

 

心の導くまま・・・

思いに素直に・・・

旅に出るとそこには「出愛」が待っている。

 

「うらやす」の高齢者の方々が描かれたひまわり

これからだんだん春に近づきますね。

みなさんも「旅」をしてください。

小さな「旅」でもいい。

心のままに、ふっと出かけてみる。

「計画」したり「期待」したりせず。

ただ、ハ-トに素直に行きたいところへ行く。

あなたが本当のあなたである時

あなたはいるべき場所に導かれる・・・。

 

そして、時に、日常から離れて

「旅」に出る・・・。

そこにはきっと「魂の発見」がある。

魂と魂の「出愛」があることでしょう。

 

 

チベット体操のおかげで

「出愛」が深まります。

ほんとうにありがたい。

 

 

 

愛と感謝をこめて

 

梶本 恵美